めっき – 電気化学めっき(ECD)
めっきまたは電気化学めっき (ECD) は、いずれも湿式の化学処理です。この技術を利用し、異なった機能層を相互に接続する高度な集積回路中の主要な金属導線を形成します。電気化学めっきは、めっき液を用いて、回路の予定パターンをエッチングする機能層内に接続線とバイアス回路を形成します。このプロセスは、マイクロエレクトロニクス産業で、広く利用されています。例えば、以下の例が挙げられます。
- 金の電気化学めっき (ボンダー、コネクタ)
- 銅ダマシンめっきと銅の配線めっき
- パーマロイ合金の電気めっき (HD磁気読み取りヘッド)
- はんだめっき (ウエハバンプ)

均一性および非確定性範囲外めっきは、シリコンウエハ上のめっきプロセスに大きな影響があります。過度なめっきを最小限にする事が重要で、金属蒸着に続くCMPプロセスは非常にコストがかかります。
レビトロニクスポンプシステムは、めっきの均一性の主要影響要素である非常に安定しためっき液の流量を提供します。これにより、めっきプロセスを狭い範囲内にすることができ、また高価な過度なめっきを低減したり削除したりできます。
同時に、レビトロニクスの“ワイドギャップ”構造および適した接液部材料により、望まれない範囲外めっきがなくなっています。詳細については、“詳細紹介”を参照して下さい。
電子制御機能での高精度の連続流量、圧力を造りだす能力は、レビトロニクスポンプシステムを均一めっきの流量コントローラ、安定した圧力源として使用するために便利な条件を提供しています。
- 脈動のない定常流により、プロセス制御が改善されます。
- パーティクルの発生量が非常に少ない。
- ポリマー粒子がありません。
- 流量や圧力の一定制御をソフトウェアで容易に管理
- フィルターモニタも可能です。
マグネット駆動遠心ポンプにおける挑戦
高毒性シアン化金めっき浴の代替として、亜硫酸金およびチオ硫酸金めっき液が開発されました。シアン化物を使わない代替品を使用する場合、主な欠点として、めっき浴の安定性をコントロールしにくいということが挙げられます。ホットスポット、デッドゾーン、大きなせん断応力、粗面、狭ギャップおよび割れ目などを防がなければなりません。
マグネット駆動遠心ポンプは、耐薬液性および無漏洩設計により、広く、金属めっきプロセスに使用されてきました。マグネット駆動遠心ポンプは、インペラマグネット (ロータ) は、ポンプ接液部から隔離された駆動マグネットカップリングによって回転伝達が行われ、無漏洩設計を実現することができます (図1)。
マグネット駆動の設計を行う際に、潤滑材入りの軸受(すべり軸受け等)が必要とします。その軸受材料は、通常、カーボンやSiC、アルミナセラミックスを使用します。亜硫酸金などの臨界めっき液を使用する際に、金属固形分が軸受表面に付着しやすい。一旦付着してしまうとそこを核に析出が促進され、最終的に軸受と軸スリーブ(シャフト)との間の隙間を狭くしてしまいます。高温下で亜硫酸金を用いて行われたポンプ評価テストでは、3~17週間内にすべてのマグネット駆動遠心ポンプに問題が発生しました。どんな条件でも、軸・軸受部が完全に金で塞がれ、ポンプインペラが固着しロックするか、モータトルクの過大で軸受部の破損が発生しました (図2)。
解決策:レビトロニクスベアリングレスポンプ
革新的な磁気浮上遠心ポンプ
レビトロニクスは、すでに、磨耗・故障しやすいベアリングやシールを使わない革新的な遠心ポンプを開発しました。磁気浮上原理に基づいて、ポンプインペラ(ロータ)は密閉された接液部のケーシングの中で非接触に浮上し、モータの回転磁界によって駆動されます。インペラとケーシングは、両方とも耐薬液性のフッ素樹脂またはポリプロピレンの材料を用いています。磁石付きのポンプインペラ (ロータ) は、ケーシングの中でポンプヘッドを構成する一つの部品です。
機械的部品である軸受のない構造は、熱源にもなる機械的摺動部が無く、摩擦がもありません。また、クリアランスが狭い部分が少ないので、金の滞留や付着を防ぐこともできます。低いせん断応力、デッドスペースの少ないポンプ設計で、接液部の表面は、滑らかであり金の付着や析出防止に役立ちます (図3)。
高温の亜硫酸金めっき液を用いて行ったポンプテストでは、レビトロニクスポンプは、6ヶ月運転した後でも、金の付着が全くありませんでした (図4)。逆に、同じ条件でマグネット駆動遠心ポンプについてテストを行った際には、接液部品の殆どに著しい金の付着や析出が見られ、且つ運転時間も短かった。亜硫酸金めっき液および他の主要なめっき液を使用した際、レヴィトロニクスポンプは、長時間の連続運転を可能にしてすぐれた性能で、半導体産業のめっきプロセスのポンプリーダとなっています。レヴィトロニクスのめっきプロセスの導入実績台数は3000台を超えています。さらに、レビトロニクスポンプは、ニッケル、コバルト、ルテニウム、ロジウム、銀、パラジウム、プラチニウムその他のあらゆる金属めっきにも、広く利用されています。
小型で信頼性が高い
最も小型のポンプ
マグネット駆動遠心ポンプは、汎用モータを利用し、モータの回転を機械的なカップリング(駆動マグネット)を介してインペラマグネット (ロータ) へ伝達する複雑な構造で構成されています。各回転部のモータ、びポンプのインペラマグネット (ロータ) には、それぞれ機械的な軸受が必要になります。これらの部品は、いずれも磨耗・故障しやすい消耗部品です。
マグネット駆動遠心ポンプは、その性能と比較しポンプは大きすぎます。同等性能を持つレヴィトロニクスポンプのサイス゛は、マグネット駆動遠心ポンプに比べて3-5倍ぐらい小さくなります (図5および図6) 。ポンプとモータを一体化させた設計は機械的軸受やカップリングを設置する無駄なスペースを無くした小型ポンプとして、お客様のめっき装置において設置スペースを小さくする事が可能です。
付着や磨耗が生じやすい機械軸受を使わないので、短期間のメンテナンスの必要もないのでレヴィトロニクスポンプは、多少取り扱いのしにくい場所に設置することも可能です。レヴィトロニクスポンプの小型で高い信頼性は、如何なる場所への容易な設置を可能にします。